LG 39GX90SA-W 実機レビュー|作業もゲームも“没入”できるウルトラワイドモニターLG

モニター

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はじめに

仕事や趣味の作業環境をワンランク上に引き上げたいなら、モニターの選び方は非常に重要です。特にウルトラワイドモニターは、横方向に広い表示領域を確保できるため、複数のウィンドウを同時に開いて作業したり、映像やゲームを迫力あるスケールで楽しんだりと、日常の使い勝手を大きく変えてくれます。

今回取り上げる「LG UltraGear OLED 39GX90SA-W」は、39インチ・アスペクト比21:9・リフレッシュレート240Hzという圧倒的なスペックを誇るウルトラワイドゲーミングモニター。OLEDパネルならではの深い黒と鮮やかな発色、さらに応答速度0.03msという圧倒的なレスポンス性能により、映像表現と操作感の両方で高い満足度を得られます。

実際に使ってみると、ゲームの没入感はもちろん、動画編集やデザイン作業などのクリエイティブ用途、さらには日常的な事務作業まで幅広く快適にこなせるバランスの良さが光ります。設置性や接続端子の充実度も含め、メインモニターとして長く愛用できる一台です。

この記事では、この39GX90SA-Wの開封から設置、画質や操作感の詳細、そして実際の使用感までを徹底レビューします。購入を検討している方やウルトラワイドモニターに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

私はこのモニターを購入するまでは、DELL U4025QW を使用していたので、この記事の後半では両製品の比較も行います。

この記事では、モニター選びで悩んでいる方に向けて、

  • 使い心地
  • 作業とゲーム両方でのリアルな使用感
  • LGとDellで迷っている方への比較と選び方

を本音でレビューしていきます。

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開封と第一印象

まずは、LG 39GX90SA-Wについて詳しく触れていきます。

梱包箱は予想以上に大きく、重量もあるため、玄関から設置場所まで移動させる際は二人で運ぶのがおすすめです。箱を開けると、発泡スチロールでしっかり固定され、パネル部分には傷防止の保護カバーで覆われています。付属品は、DisplayPortケーブル、HDMIケーブル、USBアップストリームケーブル、電源ケーブル、スタンド一式、リモコン、そして簡易マニュアルと保証書。ゲーミング用途を意識してか、ケーブル類は必要十分な長さが確保されています。また、スタンドが白なこともあり、ケーブルも白で統一されています。

パネル本体を取り出すと、39インチのウルトラワイドらしい横幅の広さと、OLED特有の薄型デザインが印象的です。そして何より、めっちゃ湾曲してます。これ逆に使いづらくないか?というレベルです。(使い始めると全くそんなことはありません)ベゼルは非常に細く、画面が机の上で浮かび上がるような感覚を与えてくれます。背面はマットホワイトの筐体にLG UltraGearのロゴが施され、中央部分にはLEDライティングゾーンを搭載。電源を入れた際の演出効果も期待できます。

実際に触れてみると、質感は非常に高く、樹脂部分も安っぽさは感じられません。OLEDパネルながら発熱対策がしっかり取られており、背面の通気スリットや放熱構造も確認できます。開封時点での印象としては、「高性能かつデザイン性の高いプロダクト」という言葉がぴったりです。

設置とスタンド調整

スタンドの組み立ては非常に簡単で、付属の金具をネジで固定するだけで完了します。39インチのウルトラワイドというサイズ感のため、作業はできれば机の上で行わず、床など広いスペースで行うのがおすすめです。スタンドを取り付けた状態で持ち上げると、かなりの重量があるため、安定感は抜群。設置後は軽く触れた程度では揺れることもなく、ゲームや作業中に不意にモニターが傾く心配はありません。

スタンドは上下角度調整、高さ調整に対応しており、ポジション合わせはスムーズ。特に高さ調整の幅が広く、自分の視線の高さや椅子のポジションに合わせて細かく調整できる点は長時間作業でも疲れにくさにつながります。また、VESAマウントにも対応しているため、モニターアームへの換装も容易です。ウルトラワイド特有の横幅に合わせたアームを選べば、より自由度の高いレイアウトが可能になります。私はこのモニターをエルゴトロンのモニターアームで設置しました。アームの耐荷重も問題なく、安定して使用できています。

設置後に正面から眺めると、画面が自分を包み込むような視覚効果があり、まさに「没入感」という言葉がぴったり。机の上での存在感は圧倒的ですが、ベゼルの細さと筐体のデザイン性によって圧迫感は最小限に抑えられています。

なんだかんだで、5か月ほど使用していますが、この大きさにも慣れてしまい、もう一つ上のサイズの45GS96QB-Bを買えばよかったと思うときもあります笑

画質チェック|発色・黒表現・視野角

初めて電源を入れて映像を映した瞬間、「これは別世界だ」と感じるほど鮮やかな発色が目に飛び込んできます。OLEDパネル特有の自発光方式により、黒は完全な「漆黒」で再現され、夜景や暗いシーンでも光る部分だけが際立ち、奥行きのある映像を楽しめます。HDRコンテンツを再生すると、明暗の階調が非常に滑らかで、細部の光沢や陰影までしっかり描き出されるのが印象的です。

色域はDCI-P3カバー率99%と広く、映画やゲームの色彩表現をほぼ忠実に再現。IPSパネルではどうしても霞んで見えてしまう赤や深い青も、OLEDでは濃く鮮やかに映ります。さらに、視野角の広さも抜群で、ほぼ真横から覗き込んでも色の変化や輝度の低下は感じられません。複数人で画面を囲んで作業したり動画を観たりする際も、全員がほぼ同じ画質で楽しめます。

発色は鮮烈ですが、不自然に派手すぎることはなく、写真や映像編集など色の正確さが求められる用途でも安心。映像鑑賞やゲームだけでなく、クリエイティブワークにも十分対応できる画質性能です。

明るさに関しても問題ないレベルでしっかりと明るく表示してくれますが、やはり miniLED のパネルよりは暗いです。私は、サブモニター兼テレビとして、TCL 55Q6C を使用していますが、花火の動画などを見ると明るさの違いが明確になります。主観ですが、OLEDは普通に明るい、miniLEDはまぶしいと感じるレベルで明るいといった感じです。

ゲーム性能|240Hzの圧倒的な滑らかさと低遅延で勝負を支える

LG UltraGear OLEDモニターは、最大240Hzの高リフレッシュレートに対応しており、一般的な60Hzや120Hzのディスプレイと比べると動きの滑らかさが段違いです。特にFPSや格闘ゲームのように一瞬の反応が勝敗を分けるジャンルでは、照準合わせや攻撃回避がより直感的かつ正確に行えます。このモニターを購入する前は120Hzのモニターを使用しており、正直それでも不満はありませんでしたし、240Hzを体感しても、「ちょっとなめらかかな?」程度でした。しかし、慣れというのは怖いもので、5か月240Hzで過ごした後に、120Hzに戻ると違和感が凄まじいです。実際に『VALORANT』や『Apex Legends』でプレイしてみると、エイム中の敵の動きがヌルヌルと追えるため、視認性が大きく向上しました。

応答速度は公称0.03ms(GtG)という驚異的な数値で、これはOLEDパネルの瞬時に発光を切り替えられる特性によるものです。実測でも0.1ms前後と非常に高速で、スモークや爆発の中でもゴーストやモーションブラーがほぼ感じられません。残像感が少ないため、長時間プレイしても目の疲れが軽減される印象です。

入力遅延も非常に低く、実測で1ms未満(240Hz動作時)を記録。これはコントローラーやマウスの動作がほぼリアルタイムで画面に反映されるレベルで、格闘ゲームや音ゲーのようなタイミング重視のジャンルでも快適にプレイできます。また、NVIDIA G-SYNC CompatibleやAMD FreeSync Premiumにも対応しており、フレームレートが変動する状況でもティアリングやカクつきが抑えられます。

総合的に見て、このモニターは「映像美」と「勝つためのスペック」の両方を高次元で両立しており、カジュアルゲーマーはもちろん、eスポーツ志向のプレイヤーにも自信を持っておすすめできます。

HDR性能と映像体験|OLEDの真価を引き出す鮮烈なコントラスト

LG UltraGear OLEDはVESA DisplayHDR True Black 400認証を取得しており、OLEDパネルならではの“完全な黒”と、ピーク輝度約450nitsの高輝度表示を両立しています。暗いシーンでは黒が完全に沈み込み、バックライト式パネルで見られるようなグレーっぽさや光漏れが一切ありません。一方で、明るい部分はしっかりと輝度が伸び、夜景の街灯や爆発の火花などがリアルに輝きます。

実際に赤川花火大会のHDR対応動画を見てみると、真っ暗な夜空に花火だけが明るくはっきりと映し出され、まるで現地にいるかのような没入感を味わえます。映画鑑賞や動画視聴だけでなくゲームにおいても一段上の映像体験が可能となります。

色域も非常に広く、DCI-P3カバー率は約98.5%と公称されており、鮮やかさと色の深みが際立ちます。これにより、風景写真や映像制作のプレビューでも色の再現性が高く、クリエイティブ用途にも十分対応できます。さらに、画素単位での発光制御により、輝度や色の変化が滑らかに表現されるため、HDRコンテンツの質感が格段に向上します。

総じて、LG UltraGear OLEDはHDR表示を“見せるだけ”でなく、“感じさせる”レベルにまで高めており、映像の美しさを重視するゲーマーや映像制作者にとって理想的なモニターといえるでしょう。

使い勝手と接続性|ゲーミングから日常作業まで幅広く対応

LG UltraGear OLEDは、ゲーム特化モニターでありながら、日常的な作業やクリエイティブワークにも適した柔軟な設計が魅力です。背面にはDisplayPort 1.4 ×1、HDMI 2.1 ×2、USBハブ機能付きのUSB-Aポート ×2、さらにUSB-Bアップストリーム端子を備えており、最新ゲーム機やPCとの接続もスムーズ。PlayStation 5やXbox Series Xと組み合わせてもその性能を余すことなく発揮します。

また、WebOSを搭載しているため、リモコンで操作して、モニターだけでYouTubeやNetflixなどが視聴できるのもうれしいポイント。いちいちPCを起動する必要はありません。スピーカーも搭載しているので、このモニターだけでコンテンツを楽しめます、が、おまけ程度なので良い音とは言えません。スピーカーやヘッドホンを導入することをおすすめします。

接続性と調整機能の充実度から、ゲーム用途だけでなく、動画編集・プログラミング・日常作業まで幅広くこなせる“万能型ゲーミングモニター”といえるでしょう。

実機比較|LG UltraGear OLED vs Dell U4025QW

私はもともとDell U4025QWをメインで使用しており、今回LG UltraGear OLEDに乗り換える形で数週間ほど両方を併用しました。両機は40インチクラスの湾曲ウルトラワイドモニターという点で共通しており、解像度やサイズ感は非常に近いのですが、使ってみると得意分野と使用感に明確な違いがあります。

まず色再現に関しては、U4025QWのIPS BlackパネルはsRGBやDisplay P3での忠実性が非常に高く、写真や映像の色校正用途に向いています。一方、LG UltraGear OLEDは有機EL特有の漆黒表現と高コントラストによる映像の迫力が抜群で、特にゲームや映画視聴時の没入感では圧勝です。

リフレッシュレートはU4025QWが120Hzなのに対し、LGは240Hz対応で、ゲームや高速スクロールの滑らかさが段違い。普段からゲーミングやアクション系コンテンツに触れる時間が多い場合、LGの描写は一度体験すると戻れないレベルです。逆に静止画や書類作業中心なら、U4025QWの安定した発色と均一性も魅力的です。

発熱面では、LG UltraGear OLEDは高輝度表示時に背面がやや暖かくなりますが、騒音や不快感は感じません。U4025QWはファンレスで発熱も控えめですが、その分ピーク輝度は低め。視野角に関しては、どちらも広く、正面からの作業では差はほぼ感じません。

背面のポートはDELL U4025QW の圧勝といえます。オフィスなどで色々な機材をすっきり接続したいという方は、迷わずこちらを選びましょう。

総合評価とおすすめする人のタイプ

LG UltraGear OLEDは、圧倒的なリフレッシュレート(最大240Hz)と瞬時の応答速度による滑らかな映像描写が魅力で、ゲームや映像作品を迫力ある画面で楽しみたい人に最適です。800Rという深い曲率により没入感が高く、特にレースゲームやFPS、映画視聴などでは圧倒的な臨場感を味わえます。一方で、OLED特有の焼き付きリスクや長時間の静止画表示には注意が必要です。

Dell U4025QWは、IPS Blackパネルによる正確な色再現と広い視野角、安定した表示が強みで、写真・映像編集や色校正を必要とするクリエイターにおすすめ。Thunderbolt 4対応による高い拡張性や内蔵スピーカーもあり、ケーブル1本で映像・データ・給電が完結する快適さは日常的な業務に向いています。リフレッシュレートも120Hzで日常使いなら十分すぎる性能です。安定した作業環境を求めるユーザーはこちらを選ぶとよいでしょう。

  • LG UltraGear OLEDがおすすめな人:ゲーミング重視、動画視聴や映画鑑賞で臨場感を求める人
  • Dell U4025QWがおすすめな人:色精度や長時間作業の快適さを重視するクリエイターやビジネスユーザー

結論、U4025QWはクリエイティブワークやオフィス用途に最適化された「精密な色と安定感」が強みで、LG UltraGear OLEDは「映像表現と動きの滑らかさ」に特化したエンタメ&ゲーム志向のモニターという印象です。

ウルトラワイドの二大巨頭と言えるこれらの製品、どちらも高レベルで非常に良いモニターです。どちらを選んでも後悔することはまずないでしょう。

LG UltraGear OLED vs Dell U4025QW 比較表

項目LG UltraGear OLEDDell U4025QW
画面サイズ / 曲率39インチ / 800R曲面40インチ / 2500R曲面
パネルタイプOLED(有機EL)IPS Black
解像度3440×14405120 × 2160
リフレッシュレート最大240Hz120Hz
応答速度0.03ms(GtG)5ms(GtG)
色域DCI-P3 98.5% / sRGB 100%Display P3 99% / sRGB 100%
HDR規格HDR10 / VESA DisplayHDR True Black 400VESA DisplayHDR 600
接続端子HDMI 2.1 ×2
DisplayPort 1.4 ×1
USB-C
USB-A ×2
音声ライン出力×1
イーサネットポート×1
HDMI×1
DP 1.4 (HDCP 2.3)×1
ThunderboltTM 4ダウンストリーム ポート(15 W)×1
ThunderboltTM 4 (最大140W EPR)×1
USB Type-C®アップストリーム ポート×1
USB Type-Aダウンストリーム ポート×4
音声ライン出力×1
イーサネットポート×1
USB Type-Aダウンストリーム ポート×1
USB Type-C®ダウンストリーム ポート×2
スピーカー7W+7W9W ×2内蔵
実売価格(2025年8月時点)約240,000円約280,000円
得意分野ゲーム、映画、動画視聴、動きのあるコンテンツ写真編集、映像制作、オフィス作業、色校正

よくありそうな質問(FAQ)

Q. OLEDの焼き付きは心配?

A. 長期で使用しないことには何とも言えませんが、5か月間、毎日使用して焼き付きはありません。メーカー側も自動補正機能などで対策を講じており、実際の使用ではほとんど気にならないレベルとのことです。

Q. 39インチって大きすぎませんか?

A. 横に広いですが、湾曲によって視線移動が自然になり、かえって目が疲れにくくなります。マルチタスクや映像鑑賞にも最適です。先述のように、もっと大きくても良かったと思うくらいです。

Q. 39インチでWQHDだと画質の粗さは気になりますか?

A. 5K2K解像度のDellと比べると、3440×1440解像度はピクセル密度の点で劣ります。ただし、実際に使用していて「粗い」と感じることはほとんどなく、映像も文字も十分に綺麗に表示されます。特に映像重視の用途やゲームプレイでは、解像度以上にOLED特有の発色や応答性の良さが印象に残るため、WQHDでも十分に満足できる画質だと感じています。

Q. LGの上位モデルに5K2Kモデルがあるけど、なぜこちらを選んだの?

A. 私が使っているグラフィックボード、よく遊ぶゲームでは、5K2K解像度で高リフレッシュレートを安定して出すのは厳しいと判断しました。結果として、WQHD+240Hzのバランスが良く、ゲーミングにも快適に使えるこのモデルを選びました。

Q. webOSの使い勝手はどうですか?

A. リモコン操作でYouTubeやNetflixがすぐ見られるのは非常に便利です。まるでテレビ感覚で使えます。

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まとめ|自分の用途に合ったウルトラワイドモニターを選ぼう

今回比較したLG UltraGear OLEDとDell U4025QWは、どちらも40インチクラスのウルトラワイドモニターとして非常に完成度が高く、それぞれ異なる魅力を持っています。LGは圧倒的なリフレッシュレートと曲率による没入感で、ゲームや映像コンテンツを極限まで楽しみたい人に最適。一方のDellは、正確な色再現性と作業効率を重視した設計で、クリエイティブワークや日常業務を快適にこなす環境を提供します。

どちらを選ぶべきかは、あなたが「何を一番重視するか」によって変わります。動きのある映像やゲーム体験を優先するならLG UltraGear OLED、色精度や長時間作業の快適さを優先するならDell U4025QWがおすすめです。どちらも価格に見合う価値を持ち、長く使えるハイエンドモデルなので、購入後に後悔する可能性は極めて低いでしょう。

もし購入を検討しているなら、自分の利用シーンを明確にし、設置スペースや接続環境も含めて検討することが大切です。ウルトラワイドモニターは一度使うと戻れないと言われるほど作業効率や没入感が向上するため、この機会にぜひ最適な一台を選んでみてください。

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