グラフィックボードを、使い方から決めよう。
11枚を比べる前に、選ぶ順番をつくろう。
グラフィックボードは、型番の数字だけでは選べません。映したい画面、遊びたいゲーム、続けたい制作、PCへ収まる寸法。この四つを先に決めると、必要な性能が見えてきます。
この記事では、2026年9月時点の現行GPUを11モデルに整理しました。VRAMと電源の条件を読み解き、ゲームや制作に合う一枚を比べます。実際のフレームレートは作品や画質設定で変わるため、気になる候補が決まったら、同じ条件のベンチマークも確認しましょう。
- 公式仕様
- VRAM、TGP・TBP、電源容量、対応機能。
- 選び方
- 用途への当てはめ方と、確認する順番。
- 更新日
- 。価格は購入日に確認。
三つの条件から、最初の候補を、見つけよう。
三つの回答から、公式仕様と用途をつないだ候補を示します。気になる一枚から、製品一覧へ進みましょう。
- Radeon RX 9060 XT 16GB16GBと160W。8GB版と区別して選択。
- GeForce RTX 5060 Ti 16GB16GB版を明示。制作やAIにもつなげやすい構成。
- Intel Arc B580 12GB12GBとAV1。Resizable BARとアプリ対応を先に確認。
GPUより先に、映したい画面を、決めよう。
解像度が上がれば、一枚の画面を作る仕事が増えます。リフレッシュレートが上がれば、その仕事を一秒に繰り返す回数が増えます。
FHDの約1.78倍です。
棒の長さは総画素数の比率です。FPSの比率を示すものではありません。
軽さを残して、高いHzを狙えます。
競技ゲームや、予算を抑えた構成の入口です。8GBも候補になりますが、高解像度テクスチャやMODを使うなら余裕を確認します。
細かさと負荷の、ちょうど中間です。
FHDより作業領域を広げながら、4Kより負荷を抑えられます。ゲームと普段の作業を一台へまとめやすい解像度です。
画質設定と生成技術まで、味方にします。
FHDの四倍の画素を持ちます。ネイティブ描画だけでなく、対応ゲームではアップスケーリングやフレーム生成も含めて考えます。
同じFPSでも、作り方は違います。
ネイティブ描画、アップスケーリング、フレーム生成。表示された数字の前に、何を処理した結果なのかを見ましょう。
出力画素を、そのまま描きます。
GPUが各フレームを描き、入力に応じた新しい画面を作ります。画質と負荷を比べる出発点です。
「何倍」の前に、基礎となるFPSを見ます。
アップスケーリングは、低い内部解像度から出力画像を再構成します。フレーム生成は、描画済みフレームの間へ予測した画面を加えます。どちらも役立つ技術ですが、入力から新しく描いたフレームと同じではありません。
機能名だけで決めず、遊びたいタイトルの対応状況、画質、入力遅延、基礎となる描画FPSを別々に確認します。
VRAMは、置いておける広さです。
容量と帯域を分けると、8GB、12GB、16GB、32GBの意味が見えてきます。
RX 9060 XT、RTX 5060 Ti、RX 9070、RX 9070 XT、RTX 5070 Ti、RTX 5080
容量は、どれだけ置けるか。
テクスチャ、フレームバッファ、3Dシーン、動画素材、AIモデルなどを保持します。不足すると、設定の引き下げやデータの退避が必要になります。
帯域は、どれだけ運べるか。
GPUとVRAMの間で、一秒に運べるデータ量です。同じ16GBでも、メモリ規格、バス幅、帯域は異なります。
8GBは、使う範囲を決めて選びます。
FHDや画質設定を調整したゲームなら、8GBが候補に残る場面があります。高解像度テクスチャ、MOD、4K、複雑な3Dシーン、ローカルAIまで見込むなら、12GBや16GB以上を早めに比較します。
AIの必要量は、モデル、量子化方式、画像解像度、実行環境で変わります。使いたいモデルの配布元や公式要件を先に確認しましょう。
電源とケースまで、一緒に決めよう。
電力、補助電源、長さ、厚さ、高さを、購入する製品型番で確かめます。
AMDのGPU基準です。購入する搭載製品の仕様を優先してください。
長さ。
ケースの対応GPU長を、使用する前面ファンやラジエーターの条件で確認します。公称値に含まれる部品の厚さを、二重に差し引かないようにします。
厚さ。
下側の拡張カードと、吸気の余白まで見ます。
高さ。
側板とケーブルの間へ、曲げ余白を残します。
端子。
規格、本数、電源付属の専用ケーブルを照合します。
電力値は、PC全体の実測値ではありません。CPU、増設機器、電源効率、各社のカード設計で条件が変わります。PCを一式組むなら、予算配分と互換性をまとめたゲーミングPC構成ガイドも合わせて確認してください。
制作とAIは、ソフトから選ぼう。
メーカーを先に決めず、続けたい作業が使う演算方式と映像形式を確認します。
- 01遊ぶタイトル
公式推奨要件を確認。
- 02解像度とHz
画質と目標FPSを決定。
- 03生成技術
対応をタイトル単位で確認。
- 04製品型番
VRAM、電源、寸法を比較。
まず解像度で候補を分け、必要な場合に上位モデルまで広げます。
- 01素材形式
H.264、HEVC、AV1などを確認。
- 02処理回路
デコードとエンコードを照合。
- 03VRAM
素材とエフェクトから判断。
- 04ドライバー
安定性を優先する版も比較。
実際の素材と書き出し形式を、一本ずつ照合します。
- 01Blenderの版
Cycles要件を確認。
- 02演算方式
CUDA、OptiX、HIP、oneAPIを照合。
- 03シーン容量
VRAMへ収まるか確認。
- 04プラグイン
追加機能の対応も確認。
レンダラーの対応方式を決めてから、VRAMへ進みます。
- 01使うモデル
量子化と必要量を確認。
- 02実行環境
ソフトとOSを決定。
- 03互換性
公式の互換表を確認。
- 04VRAM
最後に容量から選択。
使いたいソフト一式が動く経路を優先します。
| 用途 | NVIDIA | AMD | Intel |
|---|---|---|---|
| Blender Cycles | CUDA / OptiX | HIP | oneAPI |
| 動画 | NVENC / NVDEC | 映像形式を確認 | Xe Media Engine |
| ローカルAI | CUDAを確認 | ROCmを確認 | XPU / oneAPIを確認 |
同じ条件で、速さを比べよう。
型番だけでは見えない差を、同じテスト条件へそろえて比べます。基準と比較する二枚、解像度、描画モードを変えながら、倍率と実測集計FPSを一緒に確認しましょう。
第三者が同じ条件で測った集計値を使います。Tom’s HardwareのGPU Benchmarks Hierarchy 2026年6月24日版を、2026年9月5日に確認しました。画質設定は、ゲームごとにHighまたはUltraです。
- Ryzen 7 9800X3D搭載の共通テスト環境
- 通常描画は、11ゲームを等しい重みの幾何平均で集計
- レイトレーシングは、8ゲームの集計値
- アップスケーリングとフレーム生成を使わないネイティブ描画
WQHD・通常描画・ネイティブ
棒はすべて、同じFPSの目盛りで比較しています。細い縦線は、基準GPUの位置です。上限 —
—倍
—倍
—倍
平均30FPSを下回る条件です。倍率だけでなく、実測集計FPSも確認してください。
この比較は、JavaScriptを有効にすると操作できます。倍率は基準GPUとの関係、FPSは第三者テストの集計値です。購入前に、Tom’s Hardwareの測定条件と結果も確認してください。
倍率は、基準を変えると変わります。集計FPSはテスト結果そのもの、倍率は選んだ基準との関係です。二倍と表示されても、30FPSが60FPSになる比較と、80FPSが160FPSになる比較では、使い方の意味が違います。
集計条件と、グラフの読み方を確認する
出典と条件。Tom’s Hardware「GPU Benchmarks Hierarchy」の2026年6月24日版です。Ryzen 7 9800X3Dを用いた共通環境で、通常描画は11ゲームを等しい重みの幾何平均、レイトレーシングは8ゲームの集計値として、解像度ごとに比べています。
通常描画とレイトレーシングは、集計したゲームが異なります。二つのFPSを引き算して、同じゲームにレイトレーシングを加えたときの負荷と解釈しないでください。
このグラフで固定すること。アップスケーリングとフレーム生成は使いません。測定媒体は、可能な場合リファレンスカードを使用しています。一部は工場出荷時OC仕様です。掲載値は筆者の手元や写真の製品個体で測ったものではなく、GPU名ごとの第三者実測の目安です。
購入へつなぐ読み方。完全な製品型番やPC構成が変われば、結果も変わります。とくに低い解像度では、CPU側の限界によってGPUの差が縮む場合があります。遊びたいゲームが決まっているなら、その作品、画質設定、CPUまでそろえた個別テストも確認してください。
Tom’s Hardwareの測定記事を見る11モデルを、役割から選ぼう。
写真は、実際に販売された搭載製品またはメーカー公式画像です。同じGPUでも、寸法、端子、冷却、保証は製品ごとに変わります。

Arc B580 12GB
FHDからWQHDへ。12GBとAV1を、手の届く構成で。
価格を抑えながら12GBを確保し、ゲームと動画用途を横断したいときの候補です。Intelは1440p向けとして案内していますが、ゲームやアプリの対応は個別に確認します。
- VRAM
- 12GB GDDR6
- TBP
- 190W
- 電源
- 600W
先に確認。 Resizable BARに対応するCPU、マザーボード、設定を確認。
Intel公式仕様を見る
GeForce RTX 5060
FHDゲームと、NVIDIA対応の制作を始める入口です。
FHDを中心に遊びながら、CUDA、NVENC、Studio Driverを使う制作も始めたい人へ。公式TGPは145Wで、今回の11枚では最も小さい電力枠です。
- VRAM
- 8GB GDDR7
- TGP
- 145W
- 電源
- 550W
先に確認。 8GBで足りる用途か。制作まで広げるなら、5060 Ti 16GBとの価格差を確認。
NVIDIA公式仕様を見る
Radeon RX 9060 XT 16GB
FHDからWQHDへ。16GBを、160Wで。
ゲームを中心に、VRAMの余裕と電力の抑えやすさを両立したい人へ。8GB版もあるため、販売ページでは仕様欄まで確かめます。
- VRAM
- 16GB GDDR6
- TBP
- 160W
- 電源
- 450W
先に確認。 16GB版であること。制作では、使うアプリのAMD対応も確認。
AMD公式仕様を見る
GeForce RTX 5060 Ti 16GB
WQHD、動画、3D、AIへ。16GBで入口を広げます。
NVIDIAのソフト対応を使いながら、8GBより余裕を残したいときの中核候補です。8GB版もあるので、完全な製品型番まで見ます。
- VRAM
- 16GB GDDR7
- TGP
- 180W
- 電源
- 600W
先に確認。 16GB版であること。寸法と補助電源は搭載製品ごとに確認。
NVIDIA公式仕様を見る
GeForce RTX 5070
WQHD高Hzと、NVIDIA対応の制作を一台に。
WQHDの高リフレッシュレートと、CUDAを使う制作を同じPCで扱いたい人へ。5070 Tiとは、VRAMが12GBか16GBかも大きな違いです。
- VRAM
- 12GB GDDR7
- TGP
- 250W
- 電源
- 650W
先に確認。 12GBで足りる作業か。16GBが必要なら、5070 Tiも同日に比較。
NVIDIA公式仕様を見る
Radeon RX 9070 GRE
RX 9070より、十分安い日に選びます。
12GB、220WのWQHD候補です。AMDは2026年6月にグローバル発売を発表しました。国内の価格や保証を確認し、RX 9070との実売差が小さければ、16GBの9070から比べます。
- VRAM
- 12GB GDDR6
- TBP
- 220W
- 電源
- 650W
先に確認。 国内保証、在庫、RX 9070との価格差。
AMD公式仕様を見る
Radeon RX 9070
WQHDから4Kへ。16GBと220Wを両立します。
ゲームを軸に、容量、電力、解像度の均衡を作りやすい候補です。制作やAIにも使うなら、性能の前にアプリとOSの互換表を確認します。
- VRAM
- 16GB GDDR6
- TBP
- 220W
- 電源
- 650W
先に確認。 制作・AIソフトのAMD対応と、搭載製品の冷却設計。
AMD公式仕様を見る
Radeon RX 9070 XT
4Kゲームへ。16GBを、冷却ごと選びます。
4Kゲームを軸にRadeonを選ぶときの上位候補です。RX 9070と同じ16GBでも、公式TBPは304Wへ上がります。
- VRAM
- 16GB GDDR6
- TBP
- 304W
- 電源
- 750W
先に確認。 各社カードの長さ、厚さ、冷却、補助電源。
AMD公式仕様を見る
GeForce RTX 5070 Ti
4K、動画、3D、AIを、16GBで横断します。
NVIDIAのソフト経路を使い、ゲームと制作を一台へまとめたい人の上位候補です。メーカー各社のカードは寸法が大きく異なります。
- VRAM
- 16GB GDDR7
- TGP
- 300W
- 電源
- 750W
先に確認。 完全な製品型番、カード寸法、補助電源。
NVIDIA公式仕様を見る
GeForce RTX 5080
高負荷な4Kと制作へ。電源と冷却も、一緒に考えます。
4Kの重い設定や、制作時間の短縮を目的に選ぶモデルです。上位モデルでもVRAMは16GBなので、大きな3DシーンやAIでは容量を先に見ます。
- VRAM
- 16GB GDDR7
- TGP
- 360W
- 電源
- 850W
先に確認。 16GBで足りる作業か。電源、熱、ケースまで同時に設計。
NVIDIA公式仕様を見る
GeForce RTX 5090
32GBが必要な作業へ。PC全体から設計します。
大規模な3DシーンやローカルAIで32GBを使いたい人、4Kの重い描画設定でも性能を追求したい人の候補です。価格と575Wの電力枠も大きいため、RTX 5080との実測差が、予算や電源の負担に見合うかを確認します。
- VRAM
- 32GB GDDR7
- TGP
- 575W
- 電源
- 1000W
先に確認。 価格、熱、騒音、ケース、電源ケーブルまで含む総設計。
NVIDIA公式仕様を見る掲載写真は、外観を確認するための例です。購入時は、モデル名、VRAM、寸法、保証を完全な型番で照合してください。
旧世代は、価格差で決めよう。
RTX 4070 SUPER、RX 7800 XT、RX 7600も、条件次第では候補です。現行モデルと同じ日に比べます。
同じ保証条件の現行候補と比べる。
VRAM、ソフト、端子を確認。
新品・中古、保証、返品条件を確認。
最後は、製品型番まで、確かめよう。
GPU名が決まっても、購入判断はまだ半分です。カートへ入れる前に、一つずつ照合しましょう。
仕様は、一次情報で確かめよう。
仕様は各社公式、性能比較は第三者測定を、2026年9月5日に確認しました。機能と互換性は、購入時点の案内を優先してください。




